病みたる秘剣〜風車の浜吉・捕物綴

病みたる秘剣 病みたる秘剣
伊藤 桂一 (2005/01)
学研
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今日の散歩道は、古いお江戸の町を歩いてみましょうか。
私が中学生のころ、母がたまたま買ってくれた文庫本が佐々木味津三の「右門捕物帖」でした。
中学生の女の子に買ってやる本だろうか?と今だに思うのですが、ようは母が時代小説、
特に捕物帖が好きだったという事ですね。
おかげで私は今も大の捕物帖ファンです。
あのころはお小遣いをはたいて、次から次へと買っては読み買っては読みの日々でした。
山本周五郎や池波正太郎や柴田錬三郎などなど、吉川英治から司馬遼太郎にいたるまで。
今でも押入れの奥に一山できるほどの本が眠っています。もちろん本棚の中にもたくさん。

今は溢れんばかりの時代小説の数々が本屋に並んでいます。
全部にはとても目を通せないけれど、この本だけはいつまでも絶版にならないで並んでいて
と思うのが、この伊藤桂一著の根津の浜吉のシリーズ全3冊です。

「病みたる秘剣」
「隠し金の絵図」
「月夜駕籠」

地味な設定の捕物帖だと思いますが、最近の時代小説は颯爽とした岡引や同心たちの登場する作品よりも、しみじみとした江戸時代の情感溢れる小説のほうが多いみたいなので、かえって読みやすいのではないでしょうか。


腕の立つ岡引の根津の浜吉は、訳あって罪を犯し、お役御免となって追放されていた。
が、ようやくお江戸に帰ってきて、今は小石川伝通院の境内で風変わりな風車を作って売っていた。
そこへ浜吉の幼馴染の岡引、小日向の喜助の子分の留吉がやってきていろいろな事件の相談を
浜吉にもちかける。浜吉も世をはばかりながらも留吉や喜助に助力するのだった。
やがて晴れて再び岡引に復帰し、江戸の町を事件解決のために走る事になる。風車を売りながら。


登場人物がみんな優しくて人情があります。
浜吉も前科があるがゆえに人の心の弱さや悲しさを理解できるし、悪い人物に対しては峻厳ですがでも相手を深く思いやる事もする。
読んでいると、淡々とした中に浜吉たちの生きている江戸という町の情感や人々の生きている雰囲気が伝わってきて引き込まれます。

私は伊藤桂一さんの作品はこの3冊以外はほとんど読んだ事がなく、
不勉強なのですが、戦記物なども多く書かれているようです。
ご高齢ですが、今なお、お元気でいらっしゃるようですね。
いつまでも元気で執筆される事を、心から願っています。

ところで私はテレビの時代劇も大好きなのですが、最近は面白い時代劇がとんと無い!
NHKの菊さんのシリーズも終わってしまったし。
もっと面白い時代劇沢山作ってくださいよー、テレビ局さん!





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 (私の大好きなTVドラマの登場人物の名前です)

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